ピアノでスタッカートをよりよく弾くために♪アーティキュレーションの意図と体感表現を!

2014-04-30 : ピアノレッスン
スタッカート

こんにちは、FUKUON 福田音楽教室
ピアノ講師☆福田りえです。 (*^-^)/


今日のテーマは「スタッカート」のこと。


いろんな楽譜によく登場し、小学校の音楽の時間でも度々登場してくるあのスタッカートです。


ピアノを弾いていてもよくスタッカートの記号を目にしますから、毎度おなじみの演奏記号のひとつかもしれませんね。




ところで、スタッカートというと「音を短く切ってピアノを弾く」と理解している人も多いかもしれませんが、実はそんなに単純なことではなくて、なかなか奥の深いものなんですよね。


スタッカートには音楽に表情をつけていく上でとても大切な役割があるんですが、まずは順番に見ていきましょう。




スタッカートはアーティキュレーションの仲間です


スタッカートはアーティキュレーションの仲間

楽譜上で音と音のつながり方を指示しているいくつかの演奏記号を「アーティキュレーション」といいます。


アーティキュレーションというのは英語でarticulationと書き、関節や節目、つなぎ目などの意味があります。


そこから転じ、音に関しては「はっきり区切る」とか「明瞭な発音・発声」というニュアンスになるんですね。




一方音楽の演奏記号としてのアーティキュレーションは、音と音のつなぎ方に強弱や表情をつけ、バランスを整えたり旋律に意味を与える役割を担っています。

またそのための演奏技術をいいます。


音を短く区切って演奏するスタッカートも、音と音のつながり方を指示するアーティキュレーションのひとつなんですね。




音と音のつながり方を指示するアーティキュレーションの種類を知っておこう


アーティキュレーションの種類

音のつながり方を表すアーティキュレーションには、スタッカートをはじめいくつかの演奏記号が含まれていますので見ていきましょう。


と同時に、ピアノで演奏するときのちょっとしたヒントも書いてみましたので参考にしてね。


※以下は割りと原則的なことを書いてあります。




テヌート - tenuto(略:ten.)


テヌート
テヌートは音符の上もしくは下に一本の横線が書いてあるか、もしくは文字で「tenuto」とか「ten.」と書いてあることもあります。


このテヌートには「音を保ったまま」という意味がありますが、その音符が指定している音の長さ、つまり音価をしっかり満たすようにピアノを弾くことがポイントになります。


でも、だからといって次の音とつながっていいわけではなくて、ほんの少し間を空ける必要もあるんですね。




スラー - slur


slur.gif
楽譜でよく見かける演奏記号のひとつであるスラーは、複数の音符をつなげる弧線で表されています。


スラーとは「音を結びつけて」という意味。


スラーが出てきたら音と音とを切り離さず、響いている音が途切れないように、滑らかにピアノを弾くようにしましょう。


ペダルに頼らずに、あくまで指でスラーが弾けるように繰り返しの練習が大切になります。




またスラーに似たものに、音を結びつけて演奏する「レガート(legato)」があります。


楽譜に「legato」と指示があるときは、楽譜の広い範囲に渡って音を結びつけて演奏することを意味します。


それに対してスラーは、楽譜上の特定の音符やフレーズに対して指示されているものですので、対象がハッキリとしていますよね。


もちろん「legato」の指示がある楽譜の中にもスラーは登場してきますから、しっかりと意識してピアノを弾くようにしましょう。




ちなみに、スラーによく似た演奏記号に「タイ(tie)」というものがあります。

tie.gif
タイは連続する同じ高さの音符を弧線で結んだものをいい、書くときは音符の「たま」と「たま」を結ぶようにします。


スラーとタイの見分け方にはいくつか法則性があるのですが、今回は割愛します。^^


紛らわしいので間違えないようにしましょうね。




スタッカート - staccato(略:stacc.)


スタッカート
ご存知スタッカートは音符の上下の小さな点「・」で表されています。


スタッカートが続く場合は「staccato」あるいは「stacc.」と文字で書かれている場合もあります。




スタッカートの意味は「音を切り離して演奏する」「音を短く切って演奏する」です。


一般的にその音符がもつ音価の半分の長さでピアノを弾くということになっていますので、しっかり再現できるように繰り返しの練習が大切になります。




また例に示した図のように、4分音符にスタッカートがついている場合。


4分音符の半分となるので8分音符と同じ長さになるか、といえばそういう意味ではありません。


あくまで4分音符のスタッカートですから、4分音符の半分の長さで切るというイメージでピアノを弾いていくことが大切になるんですね。



【ピアノ演奏時のヒント】
スタッカートはトランポリンを跳んだときの感覚で腕を動かしてピアノを弾くといいよ。




メゾ・スタッカート - mezzo staccato


「音を保ちながら切り離す」という少々ややこしい意味を持つメゾ・スタッカートは、スタッカートよりも長く、そして柔らかく切るようにピアノを演奏します。


スタッカートは音価の半分の長さでしたが、メゾ・スタッカートはそれより長く音符の音価の3/4程度とされています。


スタッカートよりももっと微妙な音の長さを要求されるわけですが、これもきっちり3/4になるようにしっかり練習しましょう。


※メッゾ・スタッカートという言い方をする場合もあります。




メゾ・スタッカートの書き方は二通りあります。

メゾ・スタッカート - テヌートとスタッカート
こちらはテヌートとスタッカートの組み合わせで書かれているメゾ・スタッカートです。


このメゾ・スタッカートは、基本的に五線譜の外側に書かれることが多いのですが、意図的に内側に書かれているときは、よりテヌートを意識してピアノを弾くようにしましょう。




メゾ・スタッカート - スラーとスタッカート
こちらはスラーとスタッカートの組み合わせで書かれているメゾ・スタッカートです


ヴァイオリンなどの弦楽器では、弓を返さずに演奏することを意味しています。



【ピアノ演奏時のヒント】
お医者さんが触診するような「とーんっ」って感じで弾こう。




スタッカーティッシモ - staccatissimo


スタッカーティッシモ
スタッカーティッシモは一番短く音を切るスタッカートで、音符の上下に付いているくさび形の記号で表されています。


意味は「音をきわめて短く切る」となり、音の長さは音符の音価の1/4となりますから、すごく短い音になりますよね。



【ピアノ演奏時のヒント】
熱いものを確かめるときにタッチする感覚、熱々焼き立てのおモチを想像してみて!




スタッカート=音を短く切ってピアノを弾くこと?


スタッカート=音を短く切ってピアノを弾くこと?

さて、ここまでスタッカートをはじめとするアーティキュレーションに属する演奏記号を見てきました。


その中でもスタッカート、メゾ・スタッカート、スタッカーティッシモの説明では、頻繁に「音を短く切る」という言葉が使われています。


ではスタッカートというのは単純に「音を短く切ってピアノを弾く」と理解しておけばいいのでしょうか?




もちろんそうではありません。


スタッカートは音を短く切ることで音と音との間に隙間、つまり無音の状態を作り出しています。


そのとき音符と音符の間には何も無いのではなくて、無音の状態が生まれるんですね。


これは休符などにも言えることですが、無音とは音はしないけれども、音楽は続いているんです。


つまりスタッカートは単純に「音を短く切ってピアノを弾く」のではなくて、音楽を生かし、生き生きとした命を与えるためにあるんです。




作曲家の意図

また楽譜を理解する上で、8分音符ではなくあえて4分音符にスタッカートを付けてあるということは、作曲した人の何らかの意図や考えがあるということを示しています。


作曲者にはスタッカートで音を短く切り、音と音の間に隙間を作ってピアノを演奏してほしい、という思いがハッキリとあるということです。


その思いや意図は一体何なのか?


まるでサスペンスドラマみたいですが、そういうことを考えながら楽譜全体を見渡しピアノを弾くことで、楽曲への興味や理解を楽しく深めていくことができますよね。




すでに書いたようにアーティキュレーションの演奏記号は、音と音のつなぎ方に強弱や表情をつけ、バランスを整えたり旋律に意味を与える役割があります。


そういった意味でも、「スタッカート=音を短く切ってピアノを弾くこと」と単純に考えるのではなく、もっと深いところにある意図を読み取ってピアノ演奏に活かすようにしましょう。




よりよくスタッカートをピアノで弾くには?


スタッカートはトランポリンを跳んだときの感覚で

スタッカートなど数々の演奏記号の意味を理解することはとても大切なことですが、でも実際にピアノで弾けなければ楽しくありませんよね。


では、どうすればスタッカートを上手くピアノ表現できるようになるのでしょうか?



さぁ、本日のピアノ魔法は!

(〃^∇^)ノ~エイ*・゜゜・*:.。..彡☆ 

体感したことは表現につながる!だからたくさんの経験と体感を♪


みなさんはトランポリンで遊ばれたコト、ありますか?
ピョンピョンと跳ねて遊ぶあのトランポリンです。


私は小さいころよく姫路の手柄山遊園に家族で行きました。


そこには池の上に作られたトランポリンがあって、妹たちと一緒に1回50円で何回も何回も飽きもせずに、ピヨォーン、ピヨォーンと遊び続けたことをおぼえています。


連れて行ってくれた両親や祖母は、きっと呆れ返っていたことでしょう。もー「アホか」と。^^;


しかしこういった一見ムダに思える経験が後々活きてくるとは、そのとき家族の誰もが夢にも思わなかったでしょうね。^^




スタッカートのピアノ演奏時のヒントに、「トランポリンを跳んだときの感覚で腕を動かして・・・」と書いたように、自分が実際に体験体感したことというのは自己表現につながります。


ピアノだけでなく、音楽全般、あるいは美術や小説、アートなど、いろんな自己表現に活きてくるものなんですね。


トランポリンだけでなく、メゾ・スタッカートの「お医者さんが触診するようなとーんっって感じ」も、スタッカーティッシモの「熱いものを確かめるときにタッチする感覚」も同じです。


実際に体感しているからこそ、そのニュアンスが理解でき、そして表現として表に出せるようになるんです。




音楽というのは実際の人々の生活や暮らしなど私たちの「ライフ」から無縁な存在ではなく、むしろ深く関係しあっています。


ピアノでスタッカートをよりよく表現するためのヒントは、意外と身近なところにあるものなんですよね。


スタッカートが作り出す音の隙間や無音が音楽を生かすためにあるように、一見ムダに思える経験や体験の数々も後々しっかりと活きてくることがあるんですね。



さぁ みなさん!
今日も楽しいピアノレッスンを♪ ・∀・*)ノ
*:゜・*:.。.*.。.:*・・*:.。*・

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