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引き出し作曲術!完全なオリジナルのメロディーを作ることは不可能なのでしょうか?

2014-09-01 : ピアノレッスン
引き出し作曲術
完全なオリジナルのメロディーを作ることは不可能なのでしょうか?
こんにちは、FUKUON 福田音楽教室
ピアノ講師☆福田りえです。 (*^-^)/


今回はこちらのご相談メールから。


鼻歌をボイスレコーダーで録音してメロディーを作ってます。

今高校生で、中学生の頃からこの方法をしているのですが、どうしても、オリジナルのメロディーが出来たと思って喜んでも、気が付けばあの曲のメロディーに、この曲のメロディーに似ていたりしています。

何万曲もあふれた曲の中で、完全なオリジナルのメロディーを作ることは不可能なのでしょうか?

自分は数年間このやり方を続け他のアーティストとメロディーが被らないようにするにはどうしたらいいのかを考えました。

自分の中で見つけられた答えは、音だと思いました。
音が違えば、同じ楽譜だって全く違うものになるはずと思ったのです。

適当にアドバイスをよろしくお願いします。



ご相談、ありがとうござます。


「完全オリジナルのメロディーって出来るものでしょうか?
作った曲のアレもコレも、何だか知っている曲に似ている!」


というお悩みですね。




作曲は自分の引き出しとの闘い!?


作曲は闘い

曲を作るという作業、いわゆる作曲という行為はとてもクリエイティブでエキサイティングな創作活動です。


と同時に、自分の引き出しとの闘いでもあります。




実は先日も遠隔地に住む小学6年生の女の子と、Skypeを使って5時間半に及ぶ作詞作曲レッスンを行いました。


一昨年に作曲コンクール「中山晋平記念音楽賞」の佳作をいただいた生徒さんです。


今年はもっと上の賞を目指したいという本人の希望と、提出日も迫り、お互い取れる時間がその日しかなく、楽譜の基本を教えつつ、歌詞なども確認して進めた結果、気がづいたら5時間半...。^^;


一気に進めて、何とか形になりました。




そこでも越えなければならないハードルとして、自分の引き出しとの闘いがあるんですね。


作曲者本人の中にある音楽の引き出しを開けていき、中に眠っている音の欠片をひとつひとつ拾い上げ、メロディや伴奏、そして編曲として楽譜上に紡ぎ上げて形にしていきます。


しかし、そもそも自分の中の引き出しの数が少なければ、それは苦しい闘いになってしまうんです。




自分の母校の校歌って、今でも全部歌える?


母校の校歌

ところで、自分の中の音楽の引き出しには、どれくらいの曲が入っていますか?

10曲?
100曲?

いやいやもっと?


今朝、パートナーである管理人さんと「自分の母校の校歌って歌える?」な〜んて話をしていましたが、みなさんはいかがでしょうか?


小学校、中学、高校、そして大学。
自分の母校の校歌って、意外と自分の音楽力を底辺で支えているものだったりします。


自分の中の音楽の引き出しの、奥深〜いところに入っているんですね。




ほかにも小さいころ見ていたアニメの主題歌や、昔ピアノで弾いた曲、家族みんなで歌った曲、繰り返し聞いたヒットナンバーなどなど。


人生における音楽体験のすべてが、自分の中の音楽の引き出しに眠っているんです。


それは「タンスの肥やし」ならぬ、引き出しの栄養であり、そこを苗床に音楽センスが芽を出し、大きく育っていくんですね。




音楽の引き出しを豊かに増やすには?


音楽の引き出し

その音楽の引き出しが貧弱だったり、どこかに偏りがあったりすると、「作った曲のアレもコレも、何だか知っている曲に似ている!」という現象が起きやすくなります。


自分の中にある狭い範囲の音楽体験からしか曲を紡ぎ出せないために、どうしても似ていると感じたり、似ているということに気がつくことが多くなるんです。


引き出しが少ないがゆえに似ていることが多くなる、というわけです。




すでにお話ししてきたように、以前私はゲーム会社で音楽の仕事にたずさわっていました。ゲームの中で使う楽曲や短いジングルなどを作曲させていただいていたんですね。


その新入社員時代、諸先輩方から口すっぱく聴かされたことは、「自分の好きなジャンルだけでなく、世界中のありとあらゆる曲を聴いて聴いて、聴きまくれ!」ということでした。


これは本当に何回も何回も言われ続けたんですよ。^^;


極端な話、好きなジャンルはもう聞く必要はない。まだ知らないジャンルや嫌いなジャンル、今まで避けてきたジャンルの楽曲ほど、積極的に聴け!と。




小さいころの私はアイドル歌手や歌謡曲、ヒット曲などにはあまり興味がなく、音楽高校、音楽大学へと進む過程で、少しずつクラシックの知識を増やしていったくらいだったんです。


そして社会人になった頃には、大きく偏っていたんですね。これでは現場の多様なニーズに応えることはできません。




そこで私は毎月のお給料から必ず一定額分のCDを買って、自分の音楽の知的データベースへ流し込んでいきました。


映画音楽やゲーム音楽はもちろん、ジャズ、ポピュラー、フォーク、ブルース、ロック、パンク、メタル、テクノ、レゲエ、ヒップホップ、古典邦楽、民族音楽、タンゴにトランス、それに最新のヒット曲も!


気になったものはそれこそ手当たり次第という感じで、CDショップに貢ぎ続けました。^^;


そうやって音楽の引き出しを充実させていったことで幅が広がり、作る曲に多様性が出せるようになったような気がします。でなければ、業務に支障が出まくったことでしょう。^^;




完全オリジナルのメロディーを作ることは不可能なのか?


オリジナルのメロディー

冒頭でご紹介した相談者の方が書かれている通り、完全なる何にも似ていないメロディーや新曲を作り出すというのは非常に難しいものです。


もちろん天才的な閃きというものもあるでしょうが、それを現実的な手法としてお伝えすることは私にはできません。


たとえば神童モーツァルトの頭の中や音楽的思考回路、そして旋律が閃くメカニズムなんて、言葉で言い表すことはとてもとても...。




そこで本日のピアノ魔法は…

(〃^∇^)ノ~エイ*・゜゜・*:.。..彡☆

知的データベースの広さと深さがその人のオリジナルを支える♪


すでに書いてしまいましたが、自分の音楽の引き出しを豊かに充実させていくことが、オリジナルなメロディを、あるいは限りなくオリジナルだと思える旋律を生み出す土台になっていくんだと思います。


できる限りいろんなジャンルの音楽を聴いたり、演奏会やコンサート、ライブなどへ通い、そのエッセンスを吸収することがオリジナルへの近道であり、現実的に行える方法ではないでしょうか。


その場合できるだけ若いうちから取り組むことをオススメします。


世の中には膨大な数の音楽があり、いろんなジャンルをひと通り聴きかじるだけでも大変な時間がかかります。そして大人になると、その貴重な時間すら限られてくるからです。




もちろんしっかりとした作曲を行う上で、作曲技法や音楽理論を学ぶことも大切です。


それもひとつの技法だけに留まってしまうのではなく、常に新たな学びを忘れずに、知識やスキルを刷新していくようにするのを忘れないようにしましょう。


学ぶべき技法や理論もまた、山のようにあるのですから。




さて相談者の方は「音」ではないか?と大雑把にヒントをつかまれていましたが、音には様々な要素があります。

  • リズム
  • 音色(アタック・ディケイ・リリース)
  • メロディー
  • ハーモニー(和声・音階)
  • 音場
  • エフェクト
  • ゆらぎ
  • 調性
  • 調律
  • 周波数

などなど。


音は「波」です。

その波をどれだけ自分のオリジナルにできるかもまた、引き出しの広さと深さが決めるのではないでしょうか?


【関連書籍】

よくわかる作曲の教科書 (ゼロからすぐに身につく本)
見開きで1項目、図版や譜例が満載で、わかりやすく作曲のコツを伝授。はじめて曲作りにチャレンジする人から、アレンジの技法を見つけたい人まで、細かい理論や理屈よりもすぐに「使える」実践的なノウハウが満載です!(ヤマハミュージックメディアWebサイトより引用)


大切なことは、もし「これはまだ誰ひとり聴いたことのない、完全オリジナルな旋律だ!」というものが見つかったとしても、それが誰からも理解されなければ意味がない、ということを忘れないことです。


誰からも理解されなければ、そこに必要性やニーズが生まれません。ニーズがなければ、それは遅かれ早かれ消えていくことなります。


しかし人々の中に潜在的なニーズがあれば、それがたとえありふれたメロディや旋律であったとしても、多くの人から長く親しまれ、忘れられない名曲として語り継がれていくことになります。


特に前衛的な音作りを目指しているのでなければ、そのことを忘れずに作曲に励んでくださいね。



では みなさん!
今日も楽しいピアノライフを♪ ・∀・*)ノ
*:゜・*:.。.*.。.:*・・*:.。*・

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