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独学でも!保育士試験の筆記試験「音楽による表現活動」対策と楽典、音楽理論を学ぶ方法

2015-05-03 : 保育士試験ピアノ課題曲
独学で筆記合格!保育士試験の楽典・音楽理論対策
毎年恒例!保育士試験ピアノ課題曲の解説と対策、そして動画と楽譜をお届けしまーす。
こんにちは、FUKUON 福田音楽教室
ピアノ講師☆福田りえです。 (*^-^)/


今年は例年よりも早いですが、「善は急げ」ということで、さっそく平成27年の保育士試験課題曲を!


といいたいところですが、今回は試験内容の把握と、音楽に関する筆記試験についての対策をご紹介したいと思います。


そして次回、次々回と、課題曲を取り上げていく予定です。


ピアノの実技試験も、筆記試験に合格すればこそなので、まずは何より筆記通過を目指していきましょう。




まずは平成27年の「保育士試験受験の手引き」から試験内容の概要を確認しておこう!


書類を確認する女性の写真

受験する内容をよく知るのが対策の第一歩、ですよね。


というわけで、ここでは保育士試験の中で音楽とピアノに関わる部分を中心に確認していきたいと思います。

(とはいっても、受験される方は既に確認済みですよね〜。^^;)



筆記試験 〜音楽による表現活動〜


試験日:8月8日(土)


試験科目:
  1. 保育原理(満点100)
  2. 教育原理(満点50)
    社会的養護(満点50)
  3. 児童家庭福祉(満点100)
  4. 社会福祉(満点100)


試験日:8月9日(日)


試験科目:
  1. 保育の心理学(満点100)
  2. 子供の保健(満点100)
  3. 子どもの食と栄養(満点100)
  4. 保育実習理論(満点100)

※筆記試験の各科目では、満点に対して6割以上の得点で合格となります。
(詳細は必ず「保育士試験受験の手引き」でご確認ください。)



上記の内音楽に関わる筆記試験は、8月9日の最後の試験科目である「保育実習理論」の中で、音楽による表現活動として出題されます。


例年、音楽理論について広く全般的に出題されますが、子どもと音楽の関わりや、コードネームなども出題される傾向があります。



実技試験 〜音楽表現に関する技術〜


試験日:10月18日(日)


試験分野:
  1. 音楽表現に関する技術
  2. 造形表現に関する技術
  3. 言語表現に関する技術

上記の内、必ず2分野を選択して受験することになります。
(幼稚園教諭免許所有者は除く)


音楽表現に関する技術


さて音楽に関してはここが受験の本丸となりますので、「保育士試験受験の手引き」から詳しく引用しておきます。

〜ここから引用〜

幼児に歌って聴かせることを想定して、課題曲の両方を弾き歌いする。

求められる力:保育士として必要な歌、伴奏の技術、リズムなど、総合的に豊かな表現ができること。


[課題曲]

  1. 「海」(作詞 林 柳波・作曲 井上 武士)
  2. 「ちびっか・ぶーん」(作詞 井上 隆夫・作曲 福田 和禾子 )


  • ピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかで演奏すること。(楽譜の持込可)
  • ピアノの伴奏には市販の楽譜を用いるか、添付楽譜のコードネームを参照して編曲したものを用いる。
  • ギター、アコーディオンで伴奏する場合には、添付楽譜のコードネームを尊重して演奏すること。
  • いずれの楽器とも、前奏・後奏を付けてもよい。歌詞は1番のみとする。移調してもよい。


注意1:ピアノ以外の楽器は持参すること。
注意2:ギターはアンプの使用を認めないのでアコースティックギターを用いること。カポタストの使用は可。
注意3:アコーディオンは独奏用を用いること。



平成26年保育士試験受験の手引きより | 全国保育士養成協議会
〜ここまで引用〜


例年のことですが、幼児に歌って聴かせることを想定してとありますので、弾き歌いがポイント。


ピアノの演奏だけでなく、いかに歌うか、歌いやすく弾けるか、アレンジできるか、というのが大きな課題となります。



保育士試験対策として独学で楽典、音楽理論を学ぶ上でのハードルと課題


ベンチに座り一人で勉強している女性の写真"

上で書いたように、音楽に関する筆記試験は出題範囲も広く、しかしだからといって簡単かというと決してそんなことはありません。


保育実習理論に占める点数の割合は低いので“捨てる”という選択もあるようですが、もし「音楽による表現活動」の筆記問題を“捨てない”のであれば、ガッツリ正面から闘うしかありませんよね。^^

(仮に今“捨てた”としても、保育の現場では音楽から逃げ切ることは難しいので、いずれ困ることになりますし、実際困っている保育士さんたちをたくさん見てきました。^^;)


保育専門の学校などで学ばれる場合は、音楽やピアノが授業としてありますので、ちゃんと勉学に励んでいれば(^^;)難なく筆記も解答できると思います。


問題となるのは、音楽初心者の方が独学で学ぶケースです。


こちらの掲示板を覗いてみると、その大変さの一端がわかるのではないでしょうか。
エンゼルカレッジ★筆記試験対策 : 保育実習・楽典勉強用


少しだけスレタイから引用してみると、

  • 長調と短調の見分け方がわかりません。
  • 移調について教えてください
  • 基本の基本なんですけど。
  • 楽典30点中10点稼ぐには。。
  • 調号の暗記の仕方について。

などなど。

受験される(された)皆さんの焦りや混乱が伝わってくるようですね。^^;


過去問題や参考書籍を読んだ時点ですでに、見当がつきません。。。とか理解ができません。どう違うのかわかりません。といった言葉が並ぶくらい、大きな壁にぶつかるんです。


ではこの壁とは何なのでしょうか?
どこから来ているのでしょうか?


それはこの先を読み進めると何度も出てくるのですが、音楽に関する基礎中の基礎知識が不足していることが原因なんですよね。


それはピアノや音楽を習いはじめた子どもたちが、時間をかけて体験的に学んでいくような、ベースとなる知識です。


これがないのに、いきなり難易度が高くなる保育士試験の問題集や参考書を見ても、当然謎の壁にぶつかって弾かれることになります。


さらに分からないという焦りから、孤独になってしまったり、モチベーションがダウンするという問題点もあります。


このように独学で楽典、音楽理論を学ぶには、

  • 音楽に関する基礎知識をまず補う
  • 孤独にならず、モチベーションを維持する

ことが大きな課題となります。




筆記試験「音楽による表現活動」への対策と問題集や参考書籍


窓際で本を読む女性の写真

では、これを読まれている今現在の時点で、音楽に関する筆記試験に対して不安をおぼえている、あるいは全く自信がない、という方が取りうる対策をご紹介していきます。



1.ピアノ教室や音楽教室に通って学ぶ


もし状況が許すならば、やはり専門家に教えてもらうのがBEST。


ピアノの演奏だけでなく、受験対策にソルフェージュレッスンもあるピアノ教室や音楽教室もありますし、通常のレッスンの中で音楽理論や楽典についても、教えていただける教室も多いでしょう。


わからないところや疑問に感じているところも、質問すれば答えていただけるという「レスポンス」がある上に、いろいろアドバイスも頂けるので幅広い知識を得ることができます。


そして何より、一人で勉強するよりもモチベーションを高く保ちやすいので、途中で挫折することも少ないと思います。


しかし経済的な理由や時間の確保などの問題から、ピアノ教室や音楽教室に通って学ぶことが難しいのであれば、やっぱり一人で独学するしかありませんよね。



2.通信講座や教材で学ぶ


保育士試験を受ける方の中には通信講座で学んでいる方も多く、音楽理論だけでなく保育士試験に関わることを全般的に学ぶことができますので、人気があるんですよね。


特に筆記試験に対しては充実したカリキュラムや教材が揃っていると思います。


こちらのサイトで各通信講座を比較できます。
チャイルドマインダー・保育士講座比較ナビ|クチコミ情報、体験談多数


またこういった教材もあります。
てっちゃんの保育士試験のための楽典講座[音楽専門館]

※無料サンプルもあります。
第1回 音をだしてみよう(1)
第2回 コードの話(1)




しかし、こと音楽に関する部分になると、ハタと学習の進みが悪くなったり、急にチンプンカンプンになったりと、ハードルが高く感じる方も多いようです。


それまでほとんど触れたことのない楽譜や音符、音楽理論や専門用語がいきなり登場してくるため、戸惑うのは仕方がないのかもしれません。


基礎知識やベースとなる経験などあまりない状態で、いきなり受験に必要な知識を勉強するわけですから、ハードルが高くて当然ですよね。



3.過去問題から学ぶ


保育士試験の筆記試験で出題された過去問題を徹底的に調べて、そこだけを重点的に学んで合格される方もいます。


過去問題を調べることで出題の傾向を知ることができ、効率よく勉強することができますから、保育士試験に限らず、高校・大学入試のための受験勉強にもよく使われますよね。



しかしこの方法では過去問題を見てそれを理解するだけの基礎知識があらかじめ必要となりますし、研究熱心さも必要かもしれません。


また過去の出題範囲しか学ばないのであれば、総合的な音楽の知識や理解が得られないので、やはり後々困ることになりかねません。



4.市販の書籍や問題集から学ぶ


一般的に販売されている書籍や問題集から、筆記試験に必要な音楽に関する知識を学ぶ方法です。


4-1.楽典 - 理論と実習

書店にはたくさんの音楽の入門書や問題集、ワークブックが並んでいますが、もし音楽理論について網羅的・体系的に学ぶのであれば、やはり「楽典」ということになります。



しかし楽典は音大を目指す人にとっては必須であっても、保育士試験の筆記試験対策として利用するには専門書すぎて、この本自体の難易度が高すぎるんです。


ほとんどピアノ学習をしてこなかった人にとっては難解な書物でしかないので、いきなりこれはオススメできません。



4-2.楽しく学べる楽典教室 (解答付)

そこで少しランクを下げて、またより実践的に学習していくために、次のような問題集も利用できます。



1ページごとに「ヒント」→「問題」と進んでいきますので、順を追って音楽について学習していくことができますし、当然解答もついてますので安心です。


しかしこの問題集には、初心者の方にとって必要となる「解説」が欠けているんです。


ヒントも図表で示されているだけなので、どうしてそうなのか、それはどういう意味なのかなど、前提となるような説明や、補足、補完するための情報が不足しています。


それを補うため、私のピアノ教室では生徒さんに解説しながら、一緒に解いていくようにしています。



4-3.保育者のための楽典と和声「音楽の約束ごと」

近年はコードネームに関する出題もあることから、次の書籍も併用しています。



先にご紹介した問題集では和声しか扱われていませんので、保育士試験対策としてコードネームを学ばれるのであれば、こちらも併用して学ばれることをオススメします。

(全110ページの内、93ページ以降がコードネームに関するページです。)


「保育者のための」となっていますのでレベル的には問題ないのですが、説明なく省略されたり妙に端折ったりしている記述が見受けらるんですよね。


ここはこういう理由や意図があって省略されているのだなぁ、と分かる人でないと、余計に混乱したり誤っておぼえてしまう可能性があるので注意してくださいね。


あくまでコードネームを学ぶのにちょうどいい、ということで。



4-4.それでも難しいと感じるあなたに


ここまで3冊の書籍や問題集を紹介してきましたが、全くの初心者の方や、小さい頃ピアノを習ってはいたけど...、というような方にとっては、やっぱり戸惑ったり手こずったりするのではないかと思います。


すでに書いてきたように、そういう場合は書籍を理解したり問題集を解いたりする上で前提となるような、基本中の基本の音楽知識が足りていないことが考えれられます。


通常、幼児から小学校低〜中学年にかけて、体験的にじっくり身につけていくような音楽の基礎知識が不足した状態では、講座や書籍、問題集も難しく感じて当然ですよね。


なのでまず、「試験」のための「勉強」をする上での「基礎知識」を補ってあげる必要があるんです。



そこで今回のピアノ魔法は…

(〃^∇^)ノ~エイ*・゜゜・*:.。..彡☆

夢をかなえてよぉ〜ドラえも〜ん!!

<はい、この2冊ぅ〜!!






の2冊をオススメします。


え、そんなのでいいの?

と思われるかもしれませんが、こういった漫画や物語ベースの本であっても、順を追って、かみ砕いて説明してくれるので、音楽の基礎知識が頭にスッと入ってくるんですよね。


また疑問に思ったり分からなかったりするところは、登場人物たちが読者に代わって質問してくれますし、要所要所にワークや練習問題まで入っているのもGoodです。


そして何より抵抗なく読み始めることができ、読み終わるまでそんなに時間もかかりませんから、何度でも読み直せますので、繰り返し学習できますよね。


もし問題集や専門書籍、過去問題集に取り組んでみて「難しい...」と感じたら、この辺の本から学習を始めてみて、ひと通り理解できた上で、問題集など次のステップに進むことをオススメします。


* * * * * *


それでは次回は実技課題曲の「海」を、次々回は「ちびっか・ぶーん」を、動画や楽譜を交えながらご紹介していきます。


では みなさん!
今日も楽しいピアノライフを♪ ・∀・*)ノ
*:゜・*:.。.*.。.:*・・*:.。*・

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