今年のピアノの目標は?夢を叶えるための目標の立て方と日々の練習に潜む“魔”!
2017-01-11 : ピアノレッスンこんにちは、FUKUON 福田音楽教室
ピアノ講師&音楽療法士の福田りえです。 (*^-^)/
新年の目標として、「今年はピアノをがんばって練習するゾ!」と書いた人は多いかもしれませんね。
去年はいろいろあってイマイチ練習できなかったけど、今年こそはビシっと自らを律して、納得いくまでピアノを弾きまくろう、がんばって練習しよう! と気合が入っていることでしょう。
よーし、やるぞーーー! って。
でも少し冷静になって、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
ひと口にがんばってピアノを練習するといっても、ちょっと漠然としていますよね。何をどう、どれくらいがんばるのか? そしてがんばった結果、どうなるのか。
せっかく立てた目標も細部を決めていかないと、絵に描いた餅、仏造って魂入れず、画竜点睛を欠くことになってしまいます。
一年を振り返ったとき、自分が本当にがんばったのかどうか、見定めるための基準がないんですよね。どれくらいがんばれて、どれくらいがんばれなかったのか、その距離感がつかめないんです。
するとまた「いろいろあってイマイチ練習できなかった」と思うかもしれません。^^;
そうならないためにも、しっかりと細部を組み立てていき、生きた目標設定を行っていきましょう。
まずは今年の大目標から。
たとえば、
といった、一年に数回しかないような演奏イベントがわかりやすいですよね。日時までビシっと明確になってきます。
また該当するコンクールや演奏会のレベルも、日々の練習の目安を作る上で重要になってきますから、目標となる演奏イベントのリサーチも大切です。
保育士さんの場合、卒園式でのピアノ伴奏などは、とても大きな目標ですよね。いつもよりも長く難しい曲で、失敗できないプレッシャーも大きいですから、これ以上はない目標となります。
もしそのような演奏イベントがなければ、
など、目標となる曲名を決めるといいでしょう。弾きたかった曲、弾けるようななりたかった曲を目標に据えると、意欲も湧いてきますよね。
もちろん大きな演奏イベントが目標となっている人は、演奏曲もセットでハッキリさせましょう(課題曲がある場合は、その発表まで待つ必要がありますが)。
このように一年間の中に大きな目標をいくつか設定することで、練習の計画も自ずとそれに合ったものになっていきますよね。
逆にいくつかの大きな目標がないと、何のために練習しているのかだんだん見えなくなってきます。海図と羅針盤を失くした船のように、進むべき方向、向かうべき港を見失うんですね。
すると結果的に、今年もあんまり練習しなかったなぁ〜なんてことになってしまいます。^^;
さて大きな目標が決まったら、その目標をクリアするための計画を立てていきます。言わば目標攻略のための戦略を練るわけですね。
戦略や作戦もないまま大きな目標に向かっても、巨大な風車に突撃するドン・キホーテのようなもので、あえなく跳ね返されてしまいますよ。
目標をクリアするための計画は、中期的な目標と、それより小さな短期的な目標を組み合わせて立てていきます。大きな目標を細かく分割していくんですね。
その際には
の2つを意識すると考えやすくなります(“質”も関係あるのですが、ここでは割愛します)。
“時”は「いつまでに」とか「どれくらいの間」など期間を区切り、“量”は「何回」とか「何セット」というふうに数量に使います。
この“時”と“量”を上手く組み合わせて、大きな目標への道のりを埋めていくわけです。
中期的な目標の場合は“時”を使って、「3月までに」とか「2ヶ月ごとに」と、大きな目標に対してのマイルストーンを設定していきます。
たとえば、4月16日にコンクールという大きな目標があるとしたら
と、目標から逆算して、日時とやるべきことを決めていきます。
このとき、マイルストーンのどこかに無理があると、全体の戦略が崩れてしまうことにつながります。自分の体調や気力、あるいはピアノ以外の予定も含めて、余裕のある設定にしておきましょう。
また中期的な目標を無視したり、そもそも作っていないと、大きな目標に向けた進捗具合が判然としなくなり、結果的に一夜漬けの急ごしらえで本番……なんて悲惨なことになります。
まさに、ご利用は計画的に、なんですね。
さて中期的な目標が決まったら、今度はそれに向かうための、より小さな短期の目標を定めていきます。
それぞれの中期的な目標を確実にクリアしていくためには、1週間や1日という短い単位で、何をどれくらい実行していけばいいのか考えて決めるわけですね。
その場合は“量”を使って
というふうに、明確な数量を決めていきます。
この数量は、マイルストーンをひとつ越えるたび、大きな目標が近づくほど増やしていったり、必要ないものは減らしたりなど、見直しを加えていくと尚良いでしょう。
また最初っから飛ばしすぎてると息切れしていまいます。1年は短いようでいて長いものです。大きな目標に向けて徐々に盛り上がっていけるように、上手く計画しましょう。
さてここまで、1年を通じた大きな目標と、それに向けた中期的な目標、そしてクリアしていくための短期的な目標を見てきましたが、どんなに緻密に計画しても、上手くいかないこともあります。
大きな目標のハードルが適切で、中期的なマイルストーンに無理がなければ、上手くいかない原因の多くは、日々の短期的な目標の中にあるもの。そこに“魔”が潜んでいるんです。
練習をサボったり、まだ本番までには時間があるからと油断したり、他のことにかまけていたりと、日常の中に躓きの芽が出ては消え、出ては消えしているものなんです。
夏休みの宿題がなかなか進まないのと、同じ原理かもしれません。
また日々の目標が義務化してくると、とりあえずそれをこなそうとする意識も芽生えてきます。
先ほどの短期的な目標例の中に、○回以上、○セット以上と、「以上」を付けているのは、決められた回数をこなしたらハイお終い、とならないための歯止めです。
また「1日2時間ピアノを練習する」というふうに、“時”を使うこともできますが、時間が来たらハイお終い、というふうに時間で区切ってしまうことにもなりかねません。
回数こなしたらハイお終い、時間が来たらハイお終い。これでは何の手応えもないまま練習を終えてしまうことになりかねません。
そしてこれらが、大きな目標のすべてを溶かしてしまう“魔”となるんですよね。目標を立てたことすら忘却の彼方へと押し流してしまうほど、強大な魔力を持っています。怖ろしい……。
このいつの間にか入り込んでくる魔をどう退治していくのか、これが目標を達成するための、大事な課題となってきます。いや~これが一番難しいですよね、実際。^^;
練習の習慣化や練習環境の見直し、達成に対してのご褒美などなど。魔を祓うための工夫を取り入れてみてくださいね。
【関連書籍】
やる気に左右されず結果を出す あらゆる目標を達成するすごいシート
いかがだったでしょうか? 今年はじめの更新ということで、一般的によくある目標設定のやり方を簡単にご紹介しました。
一年の目標や、その達成に向けての計画も大切ですが、忘れてはならないのが、日々ピアノに向かう中での意識の持ちようです。ひとつひとつの練習に意識を向けていると、小さな気づきが得られ、それが少しの上達につながっていくんですね。
小さなお子様の場合は親御さんが手伝ってあげたり、習っている先生にご相談しながら今年の目標や計画を立ててあげてくださいね。
では みなさん!
2017年も楽しいピアノライフを♪ *'∀'*)ノ
*:゜・*:.。.*.。.:*・・*:.。*・
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ピアノ講師&音楽療法士の福田りえです。 (*^-^)/
新年の目標として、「今年はピアノをがんばって練習するゾ!」と書いた人は多いかもしれませんね。
去年はいろいろあってイマイチ練習できなかったけど、今年こそはビシっと自らを律して、納得いくまでピアノを弾きまくろう、がんばって練習しよう! と気合が入っていることでしょう。
よーし、やるぞーーー! って。
でも少し冷静になって、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
この記事の目次
最初に大きなピアノの目標を具体的に決めよう!
ひと口にがんばってピアノを練習するといっても、ちょっと漠然としていますよね。何をどう、どれくらいがんばるのか? そしてがんばった結果、どうなるのか。
せっかく立てた目標も細部を決めていかないと、絵に描いた餅、仏造って魂入れず、画竜点睛を欠くことになってしまいます。
一年を振り返ったとき、自分が本当にがんばったのかどうか、見定めるための基準がないんですよね。どれくらいがんばれて、どれくらいがんばれなかったのか、その距離感がつかめないんです。
するとまた「いろいろあってイマイチ練習できなかった」と思うかもしれません。^^;
そうならないためにも、しっかりと細部を組み立てていき、生きた目標設定を行っていきましょう。
まずは今年の大目標から。
たとえば、
- 7月の○○コンクール
- 11月の発表会
といった、一年に数回しかないような演奏イベントがわかりやすいですよね。日時までビシっと明確になってきます。
また該当するコンクールや演奏会のレベルも、日々の練習の目安を作る上で重要になってきますから、目標となる演奏イベントのリサーチも大切です。
保育士さんの場合、卒園式でのピアノ伴奏などは、とても大きな目標ですよね。いつもよりも長く難しい曲で、失敗できないプレッシャーも大きいですから、これ以上はない目標となります。
もしそのような演奏イベントがなければ、
- 「メヌエット ト長調」を弾く
- 「エリーゼのために」が弾けるようになる
など、目標となる曲名を決めるといいでしょう。弾きたかった曲、弾けるようななりたかった曲を目標に据えると、意欲も湧いてきますよね。
もちろん大きな演奏イベントが目標となっている人は、演奏曲もセットでハッキリさせましょう(課題曲がある場合は、その発表まで待つ必要がありますが)。
このように一年間の中に大きな目標をいくつか設定することで、練習の計画も自ずとそれに合ったものになっていきますよね。
逆にいくつかの大きな目標がないと、何のために練習しているのかだんだん見えなくなってきます。海図と羅針盤を失くした船のように、進むべき方向、向かうべき港を見失うんですね。
すると結果的に、今年もあんまり練習しなかったなぁ〜なんてことになってしまいます。^^;
大きな目標達成に向けて、中期と短期の目標を決めていこう!
さて大きな目標が決まったら、その目標をクリアするための計画を立てていきます。言わば目標攻略のための戦略を練るわけですね。
戦略や作戦もないまま大きな目標に向かっても、巨大な風車に突撃するドン・キホーテのようなもので、あえなく跳ね返されてしまいますよ。
目標をクリアするための計画は、中期的な目標と、それより小さな短期的な目標を組み合わせて立てていきます。大きな目標を細かく分割していくんですね。
その際には
- 時
- 量
の2つを意識すると考えやすくなります(“質”も関係あるのですが、ここでは割愛します)。
“時”は「いつまでに」とか「どれくらいの間」など期間を区切り、“量”は「何回」とか「何セット」というふうに数量に使います。
この“時”と“量”を上手く組み合わせて、大きな目標への道のりを埋めていくわけです。
中期的な目標と“時”
中期的な目標の場合は“時”を使って、「3月までに」とか「2ヶ月ごとに」と、大きな目標に対してのマイルストーンを設定していきます。
たとえば、4月16日にコンクールという大きな目標があるとしたら
- 2月末までに譜読みを終える
- 3月15日までに通し弾きを終える
- 4月10日までに仕上げる
と、目標から逆算して、日時とやるべきことを決めていきます。
このとき、マイルストーンのどこかに無理があると、全体の戦略が崩れてしまうことにつながります。自分の体調や気力、あるいはピアノ以外の予定も含めて、余裕のある設定にしておきましょう。
また中期的な目標を無視したり、そもそも作っていないと、大きな目標に向けた進捗具合が判然としなくなり、結果的に一夜漬けの急ごしらえで本番……なんて悲惨なことになります。
まさに、ご利用は計画的に、なんですね。
短期的な目標と“量”
さて中期的な目標が決まったら、今度はそれに向かうための、より小さな短期の目標を定めていきます。
それぞれの中期的な目標を確実にクリアしていくためには、1週間や1日という短い単位で、何をどれくらい実行していけばいいのか考えて決めるわけですね。
その場合は“量”を使って
- 1日○回以上練習する
- 1日○セット以上練習する
- 1週間でトータルで○回以上練習する
というふうに、明確な数量を決めていきます。
この数量は、マイルストーンをひとつ越えるたび、大きな目標が近づくほど増やしていったり、必要ないものは減らしたりなど、見直しを加えていくと尚良いでしょう。
また最初っから飛ばしすぎてると息切れしていまいます。1年は短いようでいて長いものです。大きな目標に向けて徐々に盛り上がっていけるように、上手く計画しましょう。
目標達成のための日々の練習の中にこそ魔が潜む
さてここまで、1年を通じた大きな目標と、それに向けた中期的な目標、そしてクリアしていくための短期的な目標を見てきましたが、どんなに緻密に計画しても、上手くいかないこともあります。
大きな目標のハードルが適切で、中期的なマイルストーンに無理がなければ、上手くいかない原因の多くは、日々の短期的な目標の中にあるもの。そこに“魔”が潜んでいるんです。
練習をサボったり、まだ本番までには時間があるからと油断したり、他のことにかまけていたりと、日常の中に躓きの芽が出ては消え、出ては消えしているものなんです。
夏休みの宿題がなかなか進まないのと、同じ原理かもしれません。
また日々の目標が義務化してくると、とりあえずそれをこなそうとする意識も芽生えてきます。
先ほどの短期的な目標例の中に、○回以上、○セット以上と、「以上」を付けているのは、決められた回数をこなしたらハイお終い、とならないための歯止めです。
また「1日2時間ピアノを練習する」というふうに、“時”を使うこともできますが、時間が来たらハイお終い、というふうに時間で区切ってしまうことにもなりかねません。
回数こなしたらハイお終い、時間が来たらハイお終い。これでは何の手応えもないまま練習を終えてしまうことになりかねません。
そしてこれらが、大きな目標のすべてを溶かしてしまう“魔”となるんですよね。目標を立てたことすら忘却の彼方へと押し流してしまうほど、強大な魔力を持っています。怖ろしい……。
このいつの間にか入り込んでくる魔をどう退治していくのか、これが目標を達成するための、大事な課題となってきます。いや~これが一番難しいですよね、実際。^^;
練習の習慣化や練習環境の見直し、達成に対してのご褒美などなど。魔を祓うための工夫を取り入れてみてくださいね。
【関連書籍】
やる気に左右されず結果を出す あらゆる目標を達成するすごいシート
1万4000人を指導してきた目標達成のプロが教える―「平凡なあなた」が確実に目標をクリアするノウハウ!挫折しても、うまくいかなくても達成できる手法、初公開!(Amazonより引用)
いかがだったでしょうか? 今年はじめの更新ということで、一般的によくある目標設定のやり方を簡単にご紹介しました。
一年の目標や、その達成に向けての計画も大切ですが、忘れてはならないのが、日々ピアノに向かう中での意識の持ちようです。ひとつひとつの練習に意識を向けていると、小さな気づきが得られ、それが少しの上達につながっていくんですね。
小さなお子様の場合は親御さんが手伝ってあげたり、習っている先生にご相談しながら今年の目標や計画を立ててあげてくださいね。
では みなさん!
2017年も楽しいピアノライフを♪ *'∀'*)ノ
*:゜・*:.。.*.。.:*・・*:.。*・
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